2012年度 がん看護専門看護師取得
宮城県立がんセンター 佐々木理衣さん

私は、2012年度にCNS資格取得し2017年に1度目の更新をいたしました。

2015年度までは、地域の総合病院に勤務し組織横断的に、がん看護の質向上が図れるよう活動をしてきました。がん患者さんの不安や気がかりに寄り添い支援していけるよう、外来―入院加療時とシームレスに活動しながら、スタッフと情報共有し協働するようにしていました。また、壮年期がん患者が多かった以前の施設では、がんに罹患した親を持つ子どもの支援に課題を置き、子どもを含めた家族へのケア実践を通しながら、患者会の企画や医療者を対象とした研修会プログラムの検討などを行いました。

現在は、がん診療連携拠点病院の血液内科病棟に勤務しております。病状の転帰が速い経過の中で私自身も戸惑うことが多い現状ですが、その人らしく生きることや意思決定することを支えられるよう、その方にとって適切な時期を見逃さないよう意識するようにしています。

また、所属施設外では、県内の専門・認定看護師と協働し、様々なセミナーの企画・運営に携わったり、可能な範囲で患者会にかかわっております。

大学院での学びは、経験的に行っていたことを意味付けし、がん患者さん・ご家族の理解を深めることにつながりました。理解が深まることにより、どのような支援を必要とされているのか、個人だけではなく、集団・地域へのアプローチなど幅広い視野を持つきっかけとなったと思います。

今後は、がん患者さんとそのご家族(子どもも含めて)が安心して治療や生活を送れる環境を、医療機関からの視点だけではなくコミュニティと協働できるよう、地域に向けて発信・構築していきたいと考えているところです。