がん看護専門看護師の教育課程を設置しています。
博士前期課程は、「研究コース」と 「がん看護専門看護師養成コース」を設けています。2012年3月にがん看護分野の専門看護師教育課程の認定を受け、2014年3月には専 門看護師教育課程38単位の認定を受けています。がんや治療によるストレス・危機状況にある患者および家族を看護する理論の探究、高度がん看護実践を自律して行える人材育成をめざしています。
本分野の2018年度までの修了生は9名、科目履修生2名 です。臨床で専門看護師になるための実践を積み重ね、がん看護専門看護師の資格認定に向けて研鑚しています。資格認定に向けたフォローアップとして、東北専門看護師会と合同で事例検討会を開催しています。本分野の「がん看護専門看護師養成コース」修了生及び科目履修生併せて11名が、がん看護専門看護師資格認定試験に合格しています。
2019年度は博士前期課程研究コース2名、がん看護専門看護師養成コース2名が在籍しています。看護師を続けながら長期履修制度を活用し学ぶ人、退職や休職して勉学に専念する人など背景は様々です。学生が看護師としての経験と理論を統合し、高度ながん看護実践能力が修得できるようにゼミや実習の充実をはかっています。
博士後期課程では、がん看護研究を自律して行える人材育成をめざしています。
博士後期課程では、がんの罹患や治療によって影響を受けた個人や家族のQuality of Lifeに関する看護理論の開発などをテーマに研究を自律して行える人材育成をめざしています。2018年度までに3名が学位を取得し、2019年現在4名が在籍し、研究に取り組んでいます。
医学部保健学科では、成人看護学(急性期)を担当しています。
成人看護学(急性期)は、急性期・生命危機状態にある成人期の対象を理解し、健康の回復に必要な看護方法について系統的に学ぶことを目的とした科目です。授業や実習では、手術療法および集中治療を必要する患者の看護について学びます。
がん看護勉強会及び講演会を開催しています。
がん看護勉強会は医療関係者や学生、 教員をメンバーに、毎月原則として第3月曜日17:30~19:00に開催しています。勉強会のテーマは、臨床で医療者が直面している課題について文献や事例をもと に深めています。これまでの勉強会で検討したテーマは、ギアチェンジとインフォームド・コンセント、緩和医療の現状、がん補完代替療法、がん患者と家族、 スピリチュアルケア、がん患者の心理アセスメントなどです。勉強会は、参加者自身のがん患者や家族への関わりの振り返り、新知見の習得、参加者同士のネットワーク作りに貢献しています。また、外部講師を招いた講演会を年1~2回開催しています。
ゼミ・勉強会・講演会
- 大学院ゼミ:毎週火曜 16時30分~18時
- 博士課程前期・後期課程学生研究ゼミ:毎週
- 卒研ゼミ:不定期
- がん看護勉強会:月1回 原則として第3月曜 17時30分~19時
- がん看護学分野講演会:年1~2回
大学院科目
博士前期課程
- がん看護学特論Ⅰ
- がん看護学特論Ⅱ
- がん看護学セミナーⅠ
- がん看護学セミナーⅡ
- フィジカルアセスメント
- がん看護専門看護学実習Ⅰ
- がん看護専門看護学実習Ⅱ
- がん診療トレーニング
- 論文研究
博士後期課程
- 看護科学論Ⅲ
- 家族支援看護学特論
- 家族支援看護学セミナーⅠ
- 保健学論文研究
学部担当科目
専門科目
- 成人看護学原論
- 成人看護方法論Ⅱ
- 成人看護学実習Ⅱ
- 総合看護学実習
- 卒業研究
博士論文
2018年度
- 非侵襲的陽圧換気療法を受けている慢性呼吸不全患者の急性増悪予防を目的とした遠隔看護介入プログラムの効果―無作為化比較試験―
2015年度
- 前立腺がん患者の術後合併症の増悪予防とQOL向上を目的とした遠隔看護システムの効果
2013年度
- アロマセラピーと簡易エクササイズを用いたセルフケアプログラムによる乳がん治療関連リンパ浮腫管理に関する研究
修士論文
2019年度
- 同種造血幹細胞移植後の就労と関連要因の検討
- 内分泌療法を受けている前立腺がん患者の男性更年期障害とセルフケアの関連
2016年度
- 治療期膵癌患者の家族が認知する患者の症状・治療及び療養状況と家族のQOL
- 進行がん患者のオピオイド服薬マネジメントと疼痛の関連
- 在宅療養支援診療所を利用する終末期がん患者の主介護者の負担感に関連する要因の検討
2014年度
- 外来で化学療法を受けているがん患者の倦怠感マネジメントバリアに影響する要因の検討
2013年度
- 外来で化学療法を受けるがん患者の埋め込み型中心静脈ポート留置部位と生活の支障との関係
2012年度
- がん患者のオピオイドに対する懸念と疼痛コントロールの関連
- 化学療法を受ける転移再発大腸がん患者の心理的適応に関連する要因の検討
2011年度
- 外来で分子標的治療を受けているがん患者の症状体験とQOLの関連
2010年度
- 初発乳がん術後化学療法を受ける患者のソーシャル・サポートと気がかりの関連
- がん患者の外来放射線治療による有害事象の苦痛度とQOLの関連
卒業研究
2019年度
- 看護師におけるアドバンス資格の有無と実践的役割特徴の関連
- 臨床看護師における患者の性生殖に関する学習経験と実践的援助の関連
- 膵癌細胞におけるCRH発現と生存予後の関連
- 集中治療室で浅い鎮静管理を受けた人工呼吸器装着患者の体験に焦点をあてた文献検討
- 外来化学療法を受ける再発乳がん患者の療養生活を送る上での「つらさ」に関する文献検討
- クリティカルケアにおける重症患者家族のニーズに関する文献検討―救急外来・救急救命センターおよび集中治療室における比較―
- がん患者の心の支えや生きる力となる「希望」に関する研究
- 進行がん患者のギアチェンジ時期の意思決定支援に必要な看護支援に関する文献検討
- 術後せん妄の予防を目的とした介入研究に関する文献レビュー
- がん化学療法を受ける患者の副作用予防・症状緩和を目的としたセルフマネジメントに関する文献検討
2018年度
- 化学療法を受けるがん患者の意思決定に関する文献レビュー
- 外来化学療法中の消化器がん患者の食生活へ影響する要因の検討
- 終末期がん患者の介護体験を通した『家族の成長』の概念分析
- がん化学療法患者の倦怠感を緩和する介入研究に関するレビュー
- がん患者の心理的適応と関連要因に関する文献検討
- 乳がん患者の術後上肢昨日障害の実際と生活の影響に関する語りの分析
- クリティカルケア領域の代理意思決定における家族及び看護師の困難感に関する文献検討
- AYA世代のがん患者の妊孕性温存選択時の決め手となる要因に関する文献検討
2017年度
- がん患者への治療に伴う妊孕性と意思決定に関する文献検討
- 終末期ケアを行う看護師の死生観に関する文献検討
- がん性疼痛管理における看護師が抱える困難に関する文献検討
- 患者の意思決定支援における看護師の専門性に関する文献検討
- 終末期がん患者を看取る家族の体験に関する文献検討
- 乳癌患者の乳房再建術の意思決定プロセスに関する文献検討
- テキストマイニング手法を用いた乳がん周術期患者の語りの分析
- 乳がん患者の術後QOLに関連する要因に関する文献検討
- 膵腫瘍切除患者の術後3ヶ月における倦怠感に影響する要因
2016年度
- がん患者に対する生殖医療の現状と看護に関する文献検討
- 膵癌サバイバーの療養生活上の気がかりと心理的適応の要因に関する検討
- 手術を受けた膵癌患者の抑うつの経時的変化と症状との関連
2015年度
- がん患者の闘病継続の「支え」に焦点を当てた文献検討
- 膵癌術後1年が経過した化学療法中の患者の心理
- 聴き手の精神的健康状態と音楽の嗜好性に関する研究
- がん患者を看取る家族の体験に関する文献検討
2014年度
- 代替療法に依存したがん患者の闘病記をテキストマイニングする
- 乳がん患者の心理的適応に影響する要因に関する文献検討
- 放射線治療経過に伴うがん患者の心理に関する文献検討
- がん患者の病名告知から終末期までの心理的苦痛に関する文献検討
- 在宅において終末期がん患者を看取る家族に焦点を当てた文献検討
- ラベンダー精油を用いたアロマセラピーがもたらすリラックス効果に関する文献検討
- 疼痛緩和としてのアロマセラピーの効果に関する文献的考察
- 乳がん患者自身の家族に対する思いに関する文献を元にしたテキストマイニング分析
2013年度
- がん患者の意思決定における家族のソーシャルサポート機能に関する文献検討
- 初発乳がん患者の治療過程から見た心理社会的苦痛に関する文献検討
- がん患者の心理的安寧をもたらす要因に関する文献検討
- 術前患者の不安軽減のための方法とその効果に関する文献検討
- 術後せん妄の予測とアセスメントに関する文献検討
- 聴覚刺激の快が生体にもたらす影響に関する文献的考察
- 看護師の対人関係におけるアサーティブな感情表出に関する文献的考察
2012年度
- 我が国の森林浴研究に関する文献的考察 ‐森林浴の医学的活用の有効性について‐
- 笑いの有効性に関する文献的考察
- がん患者のソーシャル・サポートに関する文献検討
- 上部消化器がん術後患者の消化器症状と食の変化に起因する心理社会的影響に関する文献検討
- がん患者の家族が予後告知を受けて抱える苦悩に関する文献検討
- 外来化学療法を受ける患者が抱く不安に関する文献検討
- 終末期がん患者を在宅介護する家族が抱く感情に関する文献検討
- 肝炎由来の肝臓がん患者の体験と看護支援の検討 -過去10年間(2001~2010)の文献レビューから-
- 喉頭摘出患者のボディイメージの変化の受容プロセスと看護援助に関する文献検討
- 開腹術を受ける患者の早期離床を促す術前オリエンテーションに関する文献検討
2011年度
- 外来化学療法を受けているがん患者の気がかりに関する文献検討
- 胃がん術後患者の退院後の生活における困難と対処に関する文献検討
- 看護学生の死生観に影響する要因の検討
- 手術室看護師が抱くやりがいについて-文献検討の結果から-
2010年度
- がん告知を受けた患者の入院前の対処と手術前の心理状態の関連
- がん患者へのインフォームド・コンセントにおける看護師の役割と実施に関する意識調査
- オストメイトのストーマ造設告知から退院までにおけるストーマに対する気持ちの変化
- 高度救命救急センターで働く看護師の職務継続促進要因の検討
- 高度救命救急センターに搬送された患者の家族が抱く思いと情報ニードの経時的変化
- 看護師の職務上の満足感とストレスの関連
- 地方大学病院の患者図書室利用者ニードに関する研究
2009年度
- 高度救命救急センターで働く看護師の職務に対する思いと自己効力感の関係
- 手術を受けてから退院するまでの乳がん患者の気持ちの変化とその要因
- 術後の食事内容の変化に伴う食への思いと回復意欲との関連
- 2型糖尿病再入院患者の治療に関連した認知に関する研究-家族との関係に着目して-
2008年度
- 高度救命救急センターに転院搬送された患者に対する家族の思い
- 高度救命救急センターに勤務する看護師のやりがい-勤務年数との関係および要因-
- 胃管再建術を受けた食道がん患者が抱く退院後の食生活および入院中の栄養指導に対する思い
- 肝切除術後の患者が初めて離床する際に抱いている思い
- II型糖尿病患者の食習慣に関する健康意識-診断される前と診断されてから教育入院するまでの比較-
- 婦人科系がん患者会患者入会前後のニーズの変化と医療者のサポートに関する研究
- 外来化学療法へ通院中のがん患者が抱く患者会に関するニーズの考察
- 看取り時の心電図モニタ-使用に関する看護師の意識調査-一般病棟と緩和ケア病棟の比較を通して-
- 終末期がん患者・家族と緩和ケア医療者の交流に関する研究-在宅での「お茶会」を通して-